コウモリ対策を行うには、まずはコウモリの習性をよく理解しておくことが大切です。コウモリの本能を知ることで、コウモリ被害の理由が見えてきます。コウモリの修正を知り、何が起きているのか、どうしてコウモリが家に来たのか冷静に分析して対処しましょう。

コウモリは狭くて暗いところが好き

コウモリは洞窟にいるイメージ通り、暗くて狭い場所を好みます。日本で唯一家に侵入するアブラコウモリも同じく、狭い隙間から入り込んで家の屋根裏や戸袋などに侵入します。

明るい部屋に出てくることはなく、シャッターの隙間の中や、換気扇の通風口など、人がなかなか気づかない場所にひっそりと身を潜めています。

1cmほどの隙間があればコウモリは体を伸ばして入り込んできます。女性であれば人差し指が入る隙間、男性でしたら小指くらいの隙間でも侵入します。
え?こんなところに?という場所にコウモリが入り込んでいるのを見てビックリします。

冬前の11月中旬には寝ぐらを確保して冬眠生活に入ります。寒さを凌ぐために家の中に入り込みますが、換気扇の通気口など外気が触れる場所であればコウモリ同士が身を寄せ合って塊のような形で冬眠します。

屋根裏であれば、家の暖房が効いていて熱が上部に向かうため、屋根の柱などにぶら下がって1匹ずつ冬眠します。

暗くて狭い場所が好きなコウモリですが、ぶら下がれる場所が必要です。コウモリは頭を下にして留まるため、屋根裏では天井の柱、軒下では軒の引っ掛かりを掴んでぶら下がって休みます。

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コウモリは元いた場所に戻る習性

コウモリは元いた場所に戻る習性が大変強く、夕方に食事に外に出たのちも必ず元いた場所に戻ってきます。家の換気扇などの狭い場所に一度住み着き、夕方出かけて他に良いと思われる場所があっても夜には同じ換気扇に戻ってきます。

これは帰巣本能といって、遠く離れた場所に行っても、自分の巣に戻ることができる本能が強い、生まれつき持っている能力です。

そのため、コウモリを追い出しても入れる隙間があれば、同じ場所に必ず戻ってきてまた生活を始めます。
追い出した後に隙間を塞いで再度入れなかったとしても、周辺を数時間飛び続けたり、近くに休んで、また元の場所に戻れないか様子を伺ったりします。

コウモリの帰巣本能はいつまで続くのか心配になると思いますが、早ければ2~3じかん、1日くらい経つと他の場所にいきます。もちろん侵入口が残っていればほぼ間違いなく戻って入りこんでしまいます。

コウモリは立ち寄りする・一時的に滞在する習性

家の中にコウモリが侵入されていなくても、コウモリが必ず立ち寄るという場所もあります。

よくあるケースで、「毎日コウモリのフンを見かけるけど巣が見つからない」というご相談です。

コウモリのフンを見るのに巣がない場合は、コウモリの「休憩所」にされている可能性があります。

これは「ナイトルースト」といって、コウモリが活動する際に、一時的に立ち寄る習性のことです。

ナイトルーストの場所と自分の巣の場所は使い分けをしていて、中に潜り込んで昼の間潜む場所が自分の巣で、夜に出かけた際にぶら下がって休む場所をナイトルーストとしています。

ナイトルーストでは、エサを食べている途中や、エサをある程度食べた後に次の食事に備えて休憩をします。

家に巣がなさそうなのに毎日のようにフンをされていた場合は、その家の場所がコウモリのナイトルーストになっていると考えてよいでしょう。

住みつかれる前にコウモリを追い出すのが大切!

家に巣を作られているわけではないので、一時的な休憩であれば、いつか収まるだろうと思うかもしれませんが、コウモリのナイトルーストから巣に発展することもあります。

ナイトルーストに選ぶということは、その家がコウモリにとって居心地のよい安全な場所だということです。

今いる巣から追い出された時に、一時的に避難するのがナイトルーストの場所の可能性が非常に高くなります。
コウモリが他に安全な場所と感じるナイトルーストに巣になりそうな場所を探し、中に入り込んできます。

コウモリは一度休憩する場所を決めると、何度も同じ場所にやってきます。

コウモリの巣ができていない場合も、コウモリの被害がある場合は忌避剤を使用しましょう。
それでも収まらない場合は、コウモリの駆除業者に相談するのがおすすめです。

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コウモリはウイルスなどの感染症が心配

コウモリの体やフンには感染症を引き起こすウイルスや細菌が付着しているため、プロの駆除業者の場合、コウモリ駆除だけでなく、フンの清掃・徹底した殺菌消毒は必須作業となっています。

コウモリを起源とするウイルスはたくさんあり、プロの業者でも慎重に作業をします。

また、コウモリは硬い昆虫を主食とすることからフンが乾燥しやすく、風に舞って鼻から吸い込む危険性もあります。

ご自身での調査や対処では、十分注意して行う必要があります。

小さなお子さまやご年配の方など、抵抗力の弱い方がいるお家では安易に対処せず、プロの駆除業者にご相談することがベストです。

害虫などと違って、コウモリ駆除は専門業者に依頼することが一般的です。

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